波照間島は、一般人が行ける場所としては日本最南端にあり、多くの人にとって、一度は行ってみたい憧れの場所ではないでしょうか。
私もその一人だったのですが、今年、ようやく行くことができました。
島の名前は「果てのうるま(サンゴ)」が由来と言われていて、その名の通りサンゴに囲まれた美しい海が魅力的な島です。
美しい海が広がる八重山諸島の中でもその美しさは群を抜いていて、波照間島で一番人気のスポット「ニシ浜」は「日本で一番美しいビーチ」とも言われているんです。
その美しさから「波照間ブルー」と呼ばれており、多くの人を魅了しています。
ただ、波照間島の何が問題かというと・・・
波照間航路は「めちゃくちゃ揺れる船」として知られていて、欠航率も高いんです。
今回はこの波照間島への高速船や、欠航率について書いていこうと思います。
波照間島へのアクセス方法
波照間島には波照間空港があり、以前は石垣-波照間の運行があったのですが、2008年に運休。
2015年には波照間空港の新ターミナルが建設され運行が再開する予定だったのですが、様々な問題が生じ、今なお運休状態で、緊急時用のみとして使用されています。
そのため、現在のところ、波照間島へは石垣港からの高速船と、貨客カーフェリーのみです。
貨客カーフェリーは火・木・土・第2第4金曜日のみの運行で、運行時間も長いため、多くの観光客は高速船を利用することとなります。
高速船は安栄観光が運行しており、夏季(4~9月)は1日4便、冬季(10~3月)は1日3便の船が出ています。
波照間島への高速船はどのくらい揺れる?
船の揺れは波の高さによりますので、どのくらい揺れるかというのはその時になってみないとわからない、というのが実際のところです。
ですが、参考程度に私が乗った時のことをお伝えしますね。
私が乗船したのは5月下旬で、梅雨入りしていたもののほとんど雨が降らない時期でした。
気象庁の波予報では1.5mほど。風が強くて石垣港からも「あ~少し波があるな」程度でした。
2017年からは大型高速船が就航
現在、石垣-波照間航路の高速船は小型高速船「ぱいじま」と大型高速船「ぱいじま2」が運行しています。
あまりにも欠航率が高い波照間航路に、2017年からは期待の大型船「ぱいじま2」が就航を開始しました。
基本的には1便と4便とは大型高速船「ぱいじま2」が運行するようです。
私は1便の8:30石垣島発の便に乗ったので、大型の「ぱいじま2」でした。
船内には授乳室やピカピカのトイレ、自動販売機などがあり200人以上が乗れる大きな船。
小型の船に比べると大型の船の方が揺れが少ないので、「あ、これは大丈夫かも」と思ったのですが、そう甘くはありませんでした。
船に乗る前は、「西表島と黒島を越えたあたりから揺れが大きくなる」と聞いていました。
そのあたりまでは島が点々としていますし、サンゴが密集しているので島やサンゴ自体が波よけになるんですよね。
ですが、黒島を超えると他の島が何もないので、波や風をダイレクトに受けてしまうんです。
また、大型であればその分スピードが出ません。小型高速船の運行時間が60~80分なのに対し、大型高速船「ぱいじま2」の運行時間は約100分。
「まぁ前半は大丈夫だろう」と思っていたのですが、石垣港を出発して約15分後あたりから揺れる揺れる!!
前後、時には左右に「ぐわんぐわん」というかんじで揺れます。
船酔いするタイプだったのでもちろん乗船前に酔い止めを飲んでいたのですが、それでもアウト・・・。
波照間島に近くなると揺れはさらにひどくなり、「ざざ~んっ!!」という音が広い船内に響き渡るくらい波しぶきを受けることもありました。
船内をつたい歩きで歩くことはできるけど、大きくバランスを崩すことがあるくらいの揺れです。
船内いたるところから「ごほっごほっ」という辛そうな声が聞こえましたし、トイレも籠りっぱなしだったようなので、多くの人が船酔いでダウンしていたようです。
小型高速船でも揺れない時は揺れない!
このような感じで波照間島までの船の中は地獄のようでした。
幸い横になることができて、後半30分ほどは眠ることができたので酷い船酔いにはなりませんでしたが、もし船内が満席状態で横になれなかったら・・・と思うとゾッとします。
帰りは13:25波照間島発の便で、小型高速船「ぱいじま」だったので、「行きより揺れるかも・・・」と不安だったのですが、波が1mほどで風もあまりなく、上下に大きく揺れることはありませんでした。
おかげで船内のほとんどの乗客はウトウト・・・状態でした。
船の大きさはさほど関係なく、海の状態とタイミングによるな~と思いました。
波照間島への船の欠航率はどのくらい?
欠航率が高いと言われている波照間航路ですが、実際には波照間島⇔石垣島間の高速船の欠航率がどのくらいなんでしょう。
気になったので、調べてみました。
一部欠航 | 全便欠航 | |
1月 | 12日 | 2日 |
2月 | 14日 | 0日 |
3月 | 4日 | 1日 |
4月 | 2日 | 0日 |
5月 | 1日 | 0日 |
6月 | 0日 | 4日 |
7月 | 2日 | 3日 |
8月 | 4日 | 5日 |
9月 | 3日 | 4日 |
10月 | 12日 | 10日 |
11月 | 13日 | 14日 |
12月 | 15日 | 3日 |
2017年の数字なので、あくまで参考程度にしかならないのですが・・・1日のうちに1便でも欠航した日「一部欠航」、3~4便すべてが欠航した日は「全便欠航」とで分けてみました。
これを見ると、冬にどれだけ欠航率が高いのかが良くわかますよね。
8月~10月にも意外と欠航している日が多いですよね。
これは、台風の影響です。
台風が近海に接近していると、2~3日船が出ないことも度々あります。竹富島や小浜島への船は普段ほとんど欠航することはありませんが、台風の時ばかりは欠航になってしまいます。
この時は船が出たとしても、恐ろしいほどの揺れでしょうね。
逆に台風接近時以外は海は穏やかで、欠航することは少ないようです。
一方で、冬は北からの風が吹き、海が荒れることが多いので、そういった場合は波が高くなり欠航するようです。
1~2mの波であれば運航しますが、大体3mほどの波であれば欠航することが多いようです。
たとえ船が出るときにも波が高いことが多く、揺れを覚悟しておいた方がいいかと思います。
船の欠航率が低いのは4~6月
2月までは南国の沖縄でも寒い日が続きますが、3月下旬頃からは各地で海開きが始まり、海水浴シーズンがやってきます。
そして4月~ゴールデンウィーク頃までは穏やかで過ごしやすい日が続き、欠航率も低いです。
ゴールデンウィーク明けからは梅雨が始まりますが、雨が降っても風がなく波が低ければ船は運航するので、波照間島へは渡りやすいかと思います。
もし波照間島へ渡れる確率を少しでも高くしたい!!ということでしたら、4~6月頃の旅行をおすすめします。
ゴールデンウィーク明け~夏休み前までは沖縄旅行のオフシーズンで比較的旅行代金も安いですし、人も少ないのでベストシーズンですよ。
まとめ
波照間島への高速船は口コミ通り、波予報が1.5mとそれほど海が荒れていない日でも、かなり揺れました。
乗り物に弱い人はもちろん酔い止めを服用することをおすすめしますし、他の乗り物が大丈夫でも車や飛行機とは揺れの種類が違うので、あまり船に乗ったことがない場合は、念のため準備だけでもしていたほうがいいと思います。
波照間島航路は欠航率が高く、特に冬の間は波が高く欠航する確率が高いです。
そのため万一欠航しても大丈夫なように準備とスケジュールを立てることをおすすめします。
夏場は海は穏やかな日が多いですが、台風が接近していると2~3日船が出ないこともあります。
4~6月の間は海が荒れることは少ないですし、台風も接近することが少ないので一番おすすめの時期ですよ。
今回は波照間島に行くのがどれだけ大変か・・・不安になってしまう方もいらっしゃったかもしれませんが、他の島では見ることのできないくらい、「波照間ブルー」の素晴らしい絶景が広がっていました。
私も船酔いで大変な思いはしましたが・・・また行きたいと思う離島の一つです。
今後波照間島への観光を考えてる方はぜひ参考にしてくださいね。
↓こちらの記事も参考に↓
八重山離島巡り(西表・波照間・小浜)旅行記④ 波照間でシュノーケル