沖縄には9つの世界遺産がありますが、そのうちの一つが「識名(しきな)園」です。
18世紀の終わりごろに琉球王家の別邸として作られたもので、国王一家の保養や外国使臣の接待などに利用されました。
1941年に国の名勝に指定されたものの、戦争で破壊され、約8億円もの費用を費やして復元され、現在の姿になっています。
首里城からは車で約10分ほどと近い場所にあるので、首里城観光の後に寄るのがおすすめです。
識名園の見どころは?
チケットブースのすぐ横にある入口を入ると、沖縄らしいガジュマルの木がお出迎えしてくれました。
ガジュマルのこの「根を張っています」感が迫力があって大好きなんですよね~。
まるで緑のカーテンがかかっているかのように木々が密集していて落ち着きます。
すぐそこには番人が詰めていた「番所」があります。
そこから池や御殿まではくねくねとした石畳を歩いて行きます。
首里城もそうなのですが、首里近辺は石畳が多くてとっても歩きづらいので、スニーカーやペタンコ靴など歩きやすい靴がおすすめですよ。
道中にはこんなに大きなガジュマルの木もありました。
周りは亜熱帯の沖縄ならではの植物ばかりなので、本土との違いを比べてみるのも楽しいですよ。
緑のトンネルに囲まれた石畳道を抜けると、池が見えてきました。
池の横には御殿。
御殿は赤瓦屋根の木造建築で、当時は上流階級のみに許された格式あるつくりになっているようですが、ところどころ民家風の造りも取り入れています。
中には15もの部屋があり、中もぐるっと見学することができますよ。
御殿の前の芝生からは「六角堂」や「石橋」、池が一望できて、一番のフォトスポットです。
識名園は池の周りを歩きながら景色を楽しむ「回遊式庭園」で、日本の大名たちが好んで造った形式ですが、ところどころに中国風のあずまややアーチ橋がありますし、琉球石灰岩を利用するなど、琉球独特の造りになっています。
池には大小2つの石場家が架けられていて、橋の中央が高いアーチ橋は中国風のデザインだそう。
この二つの石橋を渡って、池に浮かぶ島「六角堂」まで行きます。
六角堂は「いかにも中国」的な形で、瓦が黒色だったり、屋根の形なども日本らしさを取り入れています。
池に浮かべる船を揚げる「舟揚場」です。
景色を楽しむためだけに舟を浮かべていたなんて、贅沢。とっても趣がありそう。
庭園から出口に向かって坂をあがっていくと、高台になっていて、那覇の街を一望することができました。
その横には戦時中使われていた壕もあり、沖縄の長い歴史を感じることができました。
坂を登りきったところには島バナナの木などがある果樹園があり、沖縄の植物がたくさん。
沖縄ではよく見かけますが、「ソテツ」も独特の形。
庭園全体が緑に囲まれていて、綺麗に手入れがされていて気持ちが良かったです。
鳥のさえずりや木々が風になびく「ザザ~」っという音も聞こえてきて、住民や観光客で賑やかな那覇市内とは思えないほど。
最高の癒しスポットでした。
識名園の営業情報
入園時間:【4/1~9/30】 9:00~17:30
【10/1~3/31】9:00~17:00
休園日:水曜日(その日が休日の場合はその翌日)
観覧料:大人400円、小人200円
識名園へのアクセスと駐車場
首里城から識名園へは県道82号線と県道222号線を経由して、車で約10分ほど。
路線バスもありますが、沖縄のバスはなかなか時間通りに来ないので、タクシーがおすすめです。
駐車場は無料です。
識名園の所要時間はどのくらい?
識名園は面積が1万坪以上と意外と大きいので、意外と時間がかかりました。
写真を撮りつつ主要なポイントをささ~っと見ただけでも、大体50分ほどは掛かりました。
お土産屋さんやレストランはないので観光だけになりますが、少しゆっくりしたいという方や子供連れであれば、1時間前後を考えていたらいいと思います。
識名園の割引情報
「ゆいレール」で那覇観光をするという方も多いと思いますが、ゆいレールがその日何度も乗車自由な「一日乗車券」「二日乗車券」を持っていると、識名園や首里城も入場料が割引になります。
割引額は大人400円⇒320円、小人200円⇒160円です。
もしゆいレールを利用するなら、忘れずに提示してくださいね。
まとめ
首里城がフューチャーされていて、その陰に隠れた識名園ですが、沖縄の自然や歴史を感じることのできる素晴らしいスポットでした。
閑静な住宅地にあり、とっても静かで落ち着く空間で、ゆっくりとした時間の流れを感じることができましたよ。
首里城からも車で10分と近いので、首里近辺や那覇観光をゆっくりとしたいという人はぜひ。