世界遺産・中城城跡の見どころや所要時間、料金、アクセスは?

観光情報

沖縄には9つの世界遺産(琉球王国のグスクおよび関連遺産群)がありますが、その一つに数えられるのが中城城跡(なかぐすくじょうあと)です。

 

 

本島中部・北中城村にあり、300余りもあるとされている沖縄のグスクの中でも、最もオリジナルの遺構が残されています。

標高約160m小高い丘にあり、石垣の上に立つと、東シナ海や中城湾港(太平洋)を望むことができ、素晴らしい眺望を楽しむことができます。

 

私は沖縄出身ですが、あまりにも近い場所にあるから??なかなか行くタイミングがなく、記憶にある中では初めて訪れました。

思った以上に素晴らしかったので、紹介していきたいと思います。

 

 

中城城跡とは?

14世紀後半ごろ、中城按司(あじ)が築き、1440年に名築城家の護佐丸(ごさまる)によって増築され、現在の形が完成したそうです。

(按司とは、琉球王国の位の一つで、地方の支配者のこと。)

 

2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の一つとして世界遺産に登録されました。

また、日本100名城にも数えられていて、建築技術は高い評価を受けています。

 

 

中城城跡へのアクセスは?

<那覇からのアクセス>

那覇からは車で約40分ほど。

沖縄自動車道を使わず、国道330号線経由でも行けますが、国道330号線は常に渋滞しているので、時間を有効に使いたいなら沖縄自動車道経由がいいかも。

 

沖縄自動車道・北中城IC下車

ICを出て突き当りを右折

突き当りの交差点(第一安谷屋)を右折

県道81号線安谷屋交差点を右折

県道146号線を真っ直ぐ進んでいくと、右手に駐車場が見えてきます。

 

 

 

中城城跡の駐車場は?

中城城跡は無料の駐車場完備。

乗用車が約50台入る広い駐車場です。

 

駐車場からは整備された歩道を歩いて行き、約2~3分でチケットブースに到着です。

 

 

中城城跡の入場料や営業時間は?

住所:中頭郡中城村泊1258番地

電話番号:098-935-5719

料金

大人    400円
中・高校生 300円
小学生   200円

営業時間
10~4月 8:30~17:00
5~9月   8:30~18:00

休園日:年中無休

 

 

中城城跡の見どころ

ではでは、中城城跡の見どころをご紹介していきたいと思います。

 

入園料を支払うと、すぐのところにカート乗り場があります。

 

駐車場や料金所があるところからは正門が真裏にあるので、カートで無料で送迎してくれるんです。

ゆるやかな坂道ですが、それでも、日差しが強い沖縄では堪えます。

ありがたいですね。

 

カートで2分ほどで到着です。

 

少し歩いてくと、まず大きな広場に出るのですが、その奥には「カンジャーガマ(鍛冶屋跡)」があります。

鍛冶(武具の製造)を行っていたところですが、目的が定かではないそうです。

一説によれば護佐丸(中城城の城主で名築城家)が阿麻和利(勝連城主)に備えるために武具を造っていたとも言われています。

 

 

正門へと向かう道の途中に、石垣が少しくぼんだ所があります。

これ、第二次世界大戦中に日本軍によって空けられた穴で、城壁の奥に防空壕を掘ろうとして爆薬で破壊したけれども、作業中にただちに南へ下る様に命令を受けて、作業を中断したんだそう。

その後米軍が沖縄に上陸してきますが、中城城跡での日本軍の滞在期間が短かったので、米軍の大規模な攻撃を受けることなく、昔の姿を保つことができたようです。

 

もしこの地が沖縄戦の激戦地になっていたら、きっと今の姿はなかったんでしょうね。

 

 

正門。

 

正門を登っていくと、「南の郭」があります。

ここには拝所があり、首里の王を拝む首里遙拝所、神の島・久高島を拝む久高遙拝所などがあり、今でも拝みに来る人が多いところ。

 

アーチ状の門をくぐっていくとたどり着くのが、中城城で最も広い「一の郭」。

 

正殿があったところです。

後に間切番所が建てられ、廃藩置県後は中城村役場に使用されていたが、沖縄戦で焼失しました。

 

 

アーチ状の石垣がぐる~っと郭を覆っていて、見事なアーチ。

城壁は主に琉球石灰岩の切石で積まれていて、自然の岩石と地形的条件を生かしています。

その築城技術の高さは芸術的で、歴史的にも高い評価を受けているそうですよ。

 

美しい中城湾港も見下ろすことができます。

 

先へ進むと、次は二の郭です。

こちらも曲線が美しくて、そして景色も素晴らしい。

東シナ海、太平洋とぐる~~っと海を見渡せ、すぐ近くに勝連半島、南には知念半島、そして小さな島々をも見ることができます。

 

ここは布積み(豆腐積み)という石積の種類だそうです。

 

 

 

 

城郭内に水を確保していることが、中城城の特徴でもあります。

北の郭にある「大井戸(ウフガー)」。

言葉の通り、とても大きな井戸ですが、ハブがでそうなくらい不気味だったのでさっさと撤退。笑

 

 

そして、最後にみえるのが、三の郭ですが、新城(ミーグスク)とも呼ばれています。

後に増築されたためそう呼ばれているそうですが、石積み技法の最も進んだ相方積み(亀甲乱積み)によって築かれています。

 

 

裏門。

ペリー探検隊一行が訪れ、エジプト式と評した精巧なアーチ門です。

中城城跡の石造建築はペリーも称賛したそうですよ。

 

 

ざ~っと簡単にみてこれだけ。

6つの郭で構成されていて、これだけ昔の姿が残されたままなのは本当に貴重ですよね。

眺望もすばらしく、琉球の歴史を感じることのできる場所でした。

 

 

中城城跡の所要時間は?

中城城跡は6つの郭で構成されていて、中は意外にも広いです。

 

今回、城内を一通りみて、約50分ほどかかりました。

大人の足であれば、所要時間は1時間程度をみておいたらいいと思います。

 

ほとんどの場所は足元がごつごつした石になっているので、とても歩きにくいですし、階段や急な坂道も多いので、ヒールはNG。

琉球石灰岩はすべりやすいので、見学の際には、スニーカーや、すべりにくい靴をおすすめします。

 

 

中城城跡周辺の観光スポットは?

中村家住宅

<中城城跡から車で約2~3分>

 

中城城跡のある中城村や北中城村は住宅街のため、観光スポットはほとんどありません。

唯一周辺にある観光スポットと言えば、中村家住宅。

国の重要文化財に指定されています。

18世紀中ごろに建てられた屋敷で、戦前の伝統的な沖縄の住居建築の特色を見ることができます。

現在ではこのような伝統的な民家は沖縄本島でなかなか見ることができないので、貴重です。

 

<中村家住宅>

住所:北中城村大城106
電話番号:098-935-3500
営業時間:9:00~17:30
入場料:500円
定休日:火曜(GWと年末年始は営業)
駐車場:あり

 

 

勝連城跡

<中城城跡から車で約30分>

 

中城城跡から13キロほど離れていますが、中城城跡同様、世界遺産に登録されてるグスクです。

中城城跡同様、城壁は美しい曲線を描いており、難攻不落の城とも言われていました。

また、中城城を攻め、城主であった護佐丸を自害に追い込んだ有力按司(あじ)阿麻和利が住んでいた城でもあり、関係の深い場所です。

 

<勝連城跡(かつれんじょうあと)>

住所:うるま市勝連南風原(はえばる)3908
電話番号:098-978-7373
料金:無料
営業時間:特に無し(見学自由)
定休日:無休